天気と釣果の関係は?海釣りにおいて天気が魚に与える影響を考察します。

「晴れの日はあまり釣れない」

「雨の日の方が釣れる」

よくそんな話を聞きませんか?

釣りは大自然の中での遊びなので、天気との関係は切っても切れません。

ただ、できることなら天気のいい日にいきたいですよね?

そこで今回は、海釣りと天気の関係について考察したいとおもいます。

・晴れの日は本当に釣れないのか?
・雨の日に釣れると言われる理由はなんなのか?

そのあたりも深掘りしたいと思います。

目次

天気は要素の一つにすぎない

魚も生き物ですので、他の生き物と同様に天気や気温(魚の場合は水温かな?)によって動きが変わります

人間もそうですよね?

暑い時は食欲がなくなって、さっぱりしたものを食べたいし、冬は鍋とかあたたかいものを食べたくなる。

同じ9月でも、雨で寒い日はおでんとか食べたいけど、快晴で30℃くらいの日はアイスとか食べたくなる。

まあ魚はおでんやアイスは食べないですけど、天気などの気象条件で活動が変わるという点は同じです。

ただ、魚の活性を左右する要素はたくさんあって、天気はその一つにすぎません

この天気は絶対釣れる!と言い切れるほど単純ではないのです。

魚の活性を決める要素をざっと挙げました。

・季節
・潮
・地域
・場所(堤防、砂浜、磯、汽水域 等々)
・魚種
・ベイトフィッシュの有無 

等々

かなりありますね(笑)

これらの要素が組み合わさって、「魚の活性」が決まり、その時にどんな道具(ルアー、仕掛け、エサ)でどんな釣り方をしたかで「釣果」が決まります。

どんなに魚の活性が高くても、見当違いのルアーやエサを使っては1匹も釣れないかもしれません。「マッチ・ザ・ベイト」は大事です。

なので、「天気」というのは釣りの条件の一つである、と思ってもらえるといいと思います。

天気によって変わる要因

天気が変わるとどのようなことが起きるか少し細かくみていきたいと思います。

光量

天気によって大きく変わる要因として水中に届く「光量」があります。

当然ですが、晴れの日は光量が多くなり、曇りや雨の日は光量が少なくなります。

水中の光量が多くなると、魚の視界が良くなります。快晴は魚の視界が非常に良いので、警戒心が上がって釣り辛くなる傾向にあります(濁りが入っているとまた別)

ただ、植物性プランクトンが活発に動くので、それを食べる魚の活性は上がるとも言われています。

海水温

晴れて日差しが強いと、表層付近の水温が上がります。

寒い時期は、水温が上がって魚の活性が上がる一方、夏場は逆に活性を下げてしまいます。

夏場の日中の表層付近の水温は、魚にとっては熱湯のようなものです。

また、春先の気温上昇は雪解けを促進します。

そうなると、河口付近の海水温が下がってしまうので魚の活性に影響を与えます。

気圧

気圧が高くなると、魚にかかる圧力も高くなるので活発に動かなくなります。

逆に気圧が低くなると、魚も身動きしやすいので活性は上がります。また、プランクトンも浮きやすくなるので表層付近に集まりやすくなります。

天気と気圧の関係は、一般的には次のようになります。

低気圧・・・雨など天気が荒れることが多い
高気圧・・・晴れることが多い

天気と一緒に気圧配置も見ておくと参考になるかもしれません。

塩分濃度

雨が降ると、海水(特に表層付近)の塩分濃度が下がります。

塩分濃度の低下を嫌う魚は、雨水をさけて移動してしまうでしょう。

また、河川の流れ込み付近も塩分濃度が低下するので、魚の活性に影響を与えるでしょう。

ただ、汽水を好む魚(シーバスやクロダイなど)は逆に活性が上がったりすることがあります。

海中の酸素濃度

雨が降ったり風が吹いたりすると、海中の酸素濃度にも影響を与えます。

雨が打ち付けられたり風で白波が立った海面は動きがあるので、空気中の酸素が多く溶け込みます。

その結果、海水中の酸素濃度が上がり、プランクトンや魚の活性が上がります

また、適度な白波は、魚の警戒心を緩和してくれるので、釣れやすくなると言われています。

天気と魚の動態

それぞれの天気で、魚の活動はどう変わるのでしょうか?

先ほど説明した5つの要因を軸に考えたいと思います。

晴れ

晴れの日は、光量が多くなるので魚の視界が良くなります。

快晴・澄潮・べた凪などの条件が重なってしまうと、魚に警戒されてしまい釣り辛いかもしれません。

▼それぞれの天気で有効なルアーカラーを知りたい方は以下をご参考ください。

海水温は上がりやすく、冬場は好条件になることがあります。

夏場は魚が深場へ逃げてしまう可能性があるので、水深のあるポイントを狙う方がいいかもしれません。

要素
光量多い
海水温高くなる
気圧高いことが多い
塩分濃度普通
酸素濃度普通(風・波による)

曇り

曇りは、魚にとっても人間にとってもちょうどいい天気のようです。

光量が少ないので、魚の警戒心が薄れ食いが良くなります。

日差しによる海水温変化も少なく、安定しています。

また、曇りの日は高気圧のことは少ないので、気圧により魚の動きが抑えられないというのも好条件ですね。

私も曇りの日は、晴れの日に比べて食いが良かったり、まずめの時間が伸びたりする印象を持っています。

要素
光量やや少ない
海水温普通
気圧低いことが多い
塩分濃度普通
酸素濃度普通(風・波による)

個人的には一番釣りに行きたい天気が「曇り」ですね。

雨の日は、釣り人にとっては厳しい天気ですね。

魚にとっては、魚種によるというところでしょうか。

光量が少ない上、雨によって水面が波立ち乱反射が発生するので、魚の警戒心は低くなります。

水温も低下するので、夏場は好条件となることが多いです。

ただ、表層付近の塩分濃度が低くなるので、汽水域で生活しない魚は深場に逃げてしまうでしょう。

要素
光量少ない
海水温低くなる
気圧低い
塩分濃度低くなる
酸素濃度高くなる

上の表を見てもらえばわかる通り、雨が降ると魚の生活環境に与える変化が他の天気より大きいです。

魚種や釣り方にもよりますが、釣り場の変化は魚の活性を上げる方向に働くことが多いです。

この辺りが、雨の日はよく釣れる、とよく言われる理由かもしれません。

風が強い日

適度な風は、好条件になることがあります。

風により海面が波立つと、海水中の酸素濃度が上がり魚の活性が上がるからです。

また、磯場などではサラシと呼ばれる白波の煙幕が発生し、青物やヒラスズキが良く釣れるようになります。

要素
光量
海水温
気圧
塩分濃度
酸素濃度高くなる

ただ、4~5mの大波が発生している状況は、さすがの魚も危険を感じて深場や安全な場所に避難してしまいます。

人間も飲まれたら終わりですので、身の危険を感じる大波や強風の日は魚同様に潔く避難しましょう。

荒天での釣りはNG!

上でも少し書きましたが、荒天(暴風雨、雷、高波)の時は釣りはやめましょう。

強風では、自分の体の他に竿も煽られます。ふいに強風が吹いたら自分はしっかり立っているつもりでも、バランスを崩して海に落ちる可能性があります。

特に冬場は、強風・高波の時に釣りをして海に落ちる事故が、毎年相次いでいます。

また、雷の時も危険です。

カーボン製ロッドは避雷針みたいなものです。

雷が鳴っている下で釣り竿を持って立っている行為は、「ここに落ちてください!」と言っているようなものです。

遠くでも雷が聞こえたらすぐに避難しましょう。

まとめ

天気と海釣りの関係について、主に魚の活性に焦点を当てて見てみました。

まとめると、

・天気は、海釣りの要素の一つに過ぎない
・季節や狙う魚によって良し悪しは変わる
・荒天の時は釣りをしない

ということですね。

「晴れの日はあまり釣れない」

「雨の日の方が釣れる」

などという通説は、頷ける理由があることは確かですが、いつでもそうというわけではありません。

天気は変えられないわけですから、その中でどのように状況に合わせていくか?で釣果は変わると思います。

ぜひ色々と試して楽しんでみてください!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 検討違い、は、見当違い、の誤字でしょうか。これでも意味は通じるのが、面白いところですが。

    >どんなに魚の活性が高くても、検討違いのルアーやエサを使っては1匹も釣れないかもしれません。「マッチ・ザ・ベイト」は大事です。

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