【魚の生態】魚にとって色はどう見えてる?魚の目線で楽しむ、ルアー選びの極意

魚にとって色はどう見えているのか?

特にルアー釣りをする人にとってこの問題は非常に興味深いのではないでしょうか。

・いろんな色のルアーを試しているけどそもそも魚に認識されているのだろうか?
・魚種によって違いはあるのだろうか?
・場所による差はあるのだろうか?

このような疑問を解決するために、魚が色をどう認識し、釣果にどのような影響を与えているのかに焦点を当てて考察していきたいと思います。

「色」と魚の微妙な関係についての知識を深めていただき、皆さんの釣果に結びついてくれたら嬉しいです。

目次

色の科学

そもそも魚は色を認識しているのでしょうか?
認識しているとしたら、魚は色をどのように識別しているのでしょうか?

色の識別

研究によって、魚は色を識別しているということがわかっています。

人間は、赤・青・緑の3色の組み合わせで色を識別しています。

一方で、魚は4~5色の組み合わせで色を識別していると言われています。

魚の世界では、我々人間が使う赤、青、緑に加えて、紫(紫外線領域)黄色などの色も使って色を識別していると言われています。

これにより、魚の見ている景色は人間よりはるかに豊かな色彩のものになっているのです。

色と波長

魚が見る色は、水の中での波長の影響を受けます。

例えば、水は赤い光を吸収しやすいため、深い場所では赤が暗く見える傾向があります。

濁りがある場合は逆に赤系が魚に届きやすい傾向にあります。

したがって、ルアーの色の選択は水の中の状況に合わせる必要があります。

魚の視覚編

魚は私たちと同じように色を見ていますが、その視力や視野は異なります。

明るい環境と暗い環境では違いはあるのか?

そのあたりも重要です。

魚によっては「明度」「色彩」よりも重要な場合もあります。

例えば、シーバスは夜行性なので、水中の明暗差を感じ取るのが得意です。ですので、昼・夜の光量の違いはもちろん、同じ日中でも天気の違い(光量の違い)によって、色への反応が大きく変わります。

また、「動き」「きらめき」も魚の視覚を考える上で重要な要素です。

魚の視覚に関する実験で、魚が動くものに強く反応することが確認されています。

魚の中でも特に遊泳性が高い青物は、速い動きに反応しやすく、目立つ色が好まれます。

青物のサワラがピンクや蛍光チャートなどの派手カラーに良く反応するのは有名ですね!

また、青物系は色に関わらず、ブレードなどのきらめきに強く反応する傾向もあります。

逆に、警戒心の強い魚は静かな動きにも敏感に反応するため、ナチュラルなルアーの色と動きの組み合わせが良かったりもします。

魚種によって違う色の見え方

魚種によって、目の構造や生息する環境、習性が違うため色の見え方に差が生じます。ルアーの色を選ぶ際には、対象となる魚種の特徴を理解することが重要です。以下に、具体的な魚種を取り上げ、それぞれの特性に基づくカラーチョイスについて考えてみましょう。

青物(ブリ、ヒラマサなど)

青物は速い泳ぎと俊敏な動きが特徴であり、彼らにとってルアーの動きや色は非常に重要です。水中では青色の光が広く透過するため、青物は青や緑系のルアーに強く反応します。特に、ヒラマサは細かい反射板を備えたルアーが効果的で、反射光を活かしてバイトを誘発します。

カワハギ

カワハギは沿岸部や浅瀬に生息する魚であり、彼らの視力は非常に優れています。特に、黄色やオレンジなどの暖色系の色彩が彼らの視界に引き立ちやすく、効果的なカラーチョイスです。また、カワハギはそこまで遊泳力が高くないので、ゆっくりめの動きの方がよさそうです。

シーバス

シーバスは様々な環境で生息し、エリアや状況によって効果的なカラーは変わります。残念ながら「必殺カラー」はありません。ただし、濁りのある水域では振動や音、光の反射が重要です。チャート系の色合いや、夜行性の習性を考慮してグローやケイムラのルアーが効果的です。逆に、クリアな水域ではナチュラルな透明感のある色が適しています。

カサゴ

カサゴは岩礁やサンゴ周辺に生息することが多く、彼らにとっては環境に馴染む色合いが重要です。岩や海藻の色に溶け込むようなオレンジ系やグリーン系のルアーが有効であり、地形との一体感を演出することがカギとなります。

また、甲殻類を食している場合は赤・黒系が有効なことが多いです。

ヤリイカ

ヤリイカは透明感のある水域に生息し、彼らの視覚は非常に優れています。透明度が高い海では、ヤリイカは明るい色合いに反応しやすく、ピンクや白のルアーが有効です。また、光の反射によって注意を引くことができるため、反射板がついたルアーも効果的です。

ヒラメ

ヒラメは底付近で獲物を狙ってじっと待つことが多いため、釣り場の環境に馴染む色や形状のルアーが有効です。水が澄んだ砂地では白やクリア系、岩場ではゴールド系やグリーン系のルアーがおすすめです。また、水が濁っている時やまずめ時などはゴールド系やピンク系などが効果的な場合が多いです。

このように、魚種によって反応の良いルアーカラーは変わってきます。

魚種ごとの特性を理解し、それに基づいたカラーチョイスをすることで、釣果を向上させることができます。実際の釣り場においては、環境や季節による変化も考えて適切なルアーを選ぶことが重要です。

魚種ごとの好みや狙い方を把握することで、釣りの楽しさがさらに広がることでしょう。

魚に食欲食はある?

人間にとっての「食欲色」とは、食べ物の見た目や特定の色彩が食欲を喚起する現象を指します。視覚的な刺激は食事の楽しさや美味しさに直結し、料理の魅力を引き立てます。

赤、オレンジ、黄色、茶、緑などは、食欲を増進する色として知られています。

「青」は一般的には食欲を減退する色とされています。

魚にもこのような色と食欲の関係はあるのでしょうか?

魚の食欲と色

魚にも一応は食欲色という概念が存在します。

先述の通り魚は色を認識していて、その中で特定の色に引かれることがあります。

ただ、人間のように常に決まっているわけではありません。周辺の環境や、その時食べているベイトに影響されて変動があります。

魚は周囲の水や光の条件によって色を選び、特にその時のベイトに近い色に良く反応する可能性が高いです。

食欲色と人間の共通性

人間と魚の食欲色には共通する側面もあります。明るい色が視覚的に目立ち、食欲を刺激するという基本原則は人間も魚も共通しています。しかし、夜行性の魚が好む白系や、青物が好む青系は、人間の食欲色とは異なる特性を持っています。

視覚の特性や環境に応じて色の選択が変わるため、釣り人はその都度状況を観察し、最適な「食欲色」を見つけ出す必要があります。

魚の反応をよく観察しよう!

釣りにおいて魚とのコミュニケーションを深めるために、「色」について理解することは非常に役に立ちます。本記事では、魚と色の関係性に焦点を当て、科学的な視点から掘り下げてみました。

ですが、ここまでの話は一般的な理論や経験則に基づく内容です。

あとは実践してみて魚の反応を見ましょう。

同じ形・大きさのルアーを複数カラー用意して、反応が良い色を実験したりするのも面白いですよ!(ある程度魚の活性が高くないと実験になりませんが・・・)

色々と試行錯誤をしながら、魚との駆け引きを楽しんでみてください!

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