今回ご紹介するのは、シマノの「25アルテグラ」。2025年5月にモデルチェンジした、シマノの人気汎用スピニングリールです。
もともと価格の割に性能が良いと評判でしたが、さらに複数の技術が搭載されコスパに磨きがかかりました。
噂の神コスパを体感してみたかったので、4000XGを購入してみました。実際に堤防からのショアジギングとサーフのフラットフィッシュゲームで使ってみたので、使用感などを共有したいと思います!
▼4000XGはショアジギング・サーフゲームに最適でした!

シマノ「アルテグラ」とは?

ハイコスパリールとして人気のアルテグラは次のような特徴があります。
シマノのミドルクラスリールの「入り口」という位置付け
シマノの汎用スピニングリールは次のようなラインナップがあります。(上から価格順)
【エントリークラス】(5000円~15000円)
【ミドルクラス】(15000円~30000円)
【ハイエンドクラス】(30000円以上)
アルテグラは、価格帯的にはミドルクラスの中でも安いほうに入ります。比較的手に取りやすい価格帯でありながら上位技術を味わえるということで、幅広いアングラーに愛用されています。
中価格帯なのにシマノの「コア技術」がてんこ盛り!
実売価格で1万円台なのに、最強の防水性能「Xプロテクト」や軽量・高耐久素材の「HAGANE」「CI4+」など、上位モデルにも搭載されている技術が多く取り入れられています。
アルテグラは、上位モデルと遜色ない性能であることから「コスパのお化け」と表現されたりもします。
「コアソリッドシリーズ」の一員で耐久性が売り
シマノはボディの仕様によって、「コアソリッド」と「マグナムライト」という2つのシリーズを展開しています。
シリーズ | 特徴・方向性 | 商品 |
---|---|---|
コアソリッドシリーズ | 堅牢性、巻きの力強さを重視 | ステラ・ツインパワー・ストラディック・アルテグラ |
マグナムライトシリーズ | 自重の軽さを重視 | ヴァンキッシュ・ツインパワーXD・ヴァンフォード・ミラベル |
アルテグラは「コアソリッド」に属しており、耐久性重視の部類です。その方向性通り、「HAGANEボディ」や「Xプロテクト」など、耐久性を高める技術が搭載されています。
【コアソリッドとマグナムライトについて】

(出典:シマノ公式HP)
【シマノの防水機構の頂点「Xプロテクト」のイメージ】

▼ライトショアジギングに適した4000XG。

「25アルテグラ」はこんなリール!

「25アルテグラ」の特徴を簡単に解説します。
ついに「インフィニティドライブ」が搭載!

今回のモデルチェンジで最も特筆すべきは「インフィニティドライブ」が搭載されるという点ではないでしょうか?
「インフィニティドライブ」とは?
簡単に言えば「1本の芯」をしっかり通して巻き上げ能力を強化したギアのこと。軸ぶれによる回転時の摩擦が軽減されるので、小さな力で大きな巻き上げ力を出すことができる。
大物との対峙、引き抵抗の大きなルアーの使用など、リールに負荷がかかる場面でも安定した巻き上げを実現できる。
※シマノ公式説明はこちら
インフィニティドライブはストラディック以上の上位機種にはすでに搭載されている技術ですが、ついにアルテグラの価格帯にも搭載されました。
「インフィニティクロス」も搭載

ギアの設置面を大きくすることで負荷を低減し、滑らかな巻きを維持する「インフィニティクロス」。こちらもストラディック以上にはすでに搭載されている技術ですが、今回からアルテグラにも搭載。上述のインフィニティドライブ搭載もあり、巻き性能は格段にレベルアップすることは間違いないでしょう。
※シマノ公式説明はこちら
「インフィニティクロス」でそもそもの負荷を軽減したところに、「インフィニティドライブ」のしっかりした軸を通して安定性を強化したってことですね!
「アンチツイストフィン」搭載でよりトラブルレスに

ライントラブルを軽減してくれる「アンチツイストフィン」も新たに搭載。
ラインローラー部に取り付けられた小さなフィンが余計な糸ふけを抑え、ラインがスプール下部に脱落したりスプール内部に巻き込まれたりするトラブルを防ぎます。
自重225g(4000XG)ととても軽い!
全体のバランス見直しにより軽量化に成功。モデルによって異なりますが、5〜10g程度軽量化されています。
黒×金のゴージャスなデザイン
デザインも一新。これまでシマノのリールといえばグレーが多い印象でしたが、そのイメージをガラッと変える黒×金カラー。
シンプルなデザインが多いシマノロッドと合わせれば、良いアクセントになりそうです。
「25アルテグラ 4000XG」のインプレ

それでは実際に使ってみたインプレです。
私が今回購入したのは、「25アルテグラ 4000XG」。主に堤防からのショアジギングやサーフのフラットフィッシュ、シーバス狙いで使うつもりでこの番手にしました。
実際に堤防・テトラ帯・サーフなどで釣行しましたので、使用感などをご紹介しますね!
基本性能
外観
見た目はこんな感じ。グレー寄りの黒とゴールドを基調にしたデザイン。

シマノのディアルーナと合わせるとこんな感じ。

シマノ独自の強化樹脂CI4+を使用したボディはしっかりしています。初めて触った時は、金属だっけ?と思ってしまうくらいでした。

スプールはゴールド主体のデザイン。羽根のような形のカット模様がかっこいい。

ハンドルは安定感の高いねじ込み式。

巻き心地
全体としては滑らかでちょうどいい巻き感です。
巻き始めは超軽いというわけではなく普通。どうしても防水機構と巻きの軽さは相反してしまうのでこれはしょうがないですね。
回転し始めてからのリーリングはとてもスムーズ。
軽さ
4000XGの自重は265g。ショアジギングやサーフゲームで何回か使いましたが、特に重さは気にならないですね。
パワー(ドラグ力)
滑らかで粘りのあるドラグで安心感があります。青物の急な走りにもしっかり追従してくれます。
下記写真のような50cm前後の青物は全く問題なし。

剛性
樹脂製ボディのリールにしては高い方だと思います。大型青物(多分)をかけて突っ込まれましたが、リールが柔らかくて巻きにくいとかは感じませんでした。(最終的にバレたので写真はありません)
シーン別使用感
堤防からのライトショアジギング
堤防・テトラ帯などで使ってきましたが、とても使いやすいです。
まず自重が265gと軽いので、長時間キャストを繰り返しても疲れにくいです。
テトラ帯で40cmを超えるアジ・サバや50cmのイナダとやりとりしましたがパワーも問題なし。(釣行記事はこちら)イナダはたくさんイワシ食べて元気だったので相当急に走られましたがドラグがしっかり追従してくれました。オープンな堤防で使うならさらに安心して使えると思います。
サーフからのシーバス・ライトショアジギング
サーフフィッシングにもおすすめ。適度な巻き感で、ボトム付近をスローに誘うのに使いやすいです。
また、サーフは波打ち際に立ったり、ウェーディングで沖まで立ちこんだりするのでどうしても波飛沫をかぶりやすくなります。コアプロテクトなどのしっかりした防水機構がついたリールは安心して使えますね。
ランディングの際も、思い切り前に出ることができます。

「21アルテグラ」やその他リールとの比較
スペック・搭載技術の新旧比較
25アルテグラと現行の21アルテグラのスペックを比較しました。
項目 | 25アルテグラ | 21アルテグラ |
---|---|---|
ベアリング数 (ベアリング数/ローラー) | 1/5 | 1/5 |
自重 (2500番で比較) | 215g | 225g |
インフィニティドライブ | 〇 | – |
インフィニティクロス | 〇 | – |
アンチツイストフィン | 〇 | – |
マイクロモジュールギアⅡ | 〇 | 〇 |
HAGANEギア | 〇 | 〇 |
ボディ素材 | CI4+ | CI4+ |
上述の通り巻き取り性能に直結する「インフィニティドライブ」「インフィニティクロス」の搭載が大きな変化点ですね。ボディ素材(CI4+)やギア(HAGANEギア)などは新旧で変化はありません。
自重は2500番で比較すると10g(約5%)軽量化されていますね。
23ストラディック、21ナスキーとの比較
価格帯が近い商品との比較もしてみましょう。アルテグラの購入を検討する際によく比較される23ストラディック(アルテグラの上位モデル)と21ナスキー(アルテグラの下位モデル)とスペック・搭載テクノロジーを比較してみました。
項目 | 23ストラディック | 25アルテグラ | 21ナスキー |
---|---|---|---|
ローター材質 | 高強度樹脂 | 高強度樹脂 | 高強度樹脂 |
ボディ素材 | アルミニウム | CI4+ | 高強度樹脂 |
デュラクロス | 〇 | – | – |
インフィニティクロス | 〇 | 〇 | – |
インフィニティドライブ | 〇 | 〇 | – |
アンチツイストフィン | 〇 | 〇 | – |
マイクロモジュールギアⅡ | 〇 | 〇 | – |
ワンピースベール | 〇 | 〇 | – |
ロングストロークスプール | 〇 | 〇 | – |
Xプロテクト | 〇 | 〇 | コアプロテクト |
HAGANEギア | 〇 | 〇 | 〇 |
サイレントドライブ | 〇 | 〇 | 〇 |
自重(4000XG) | 275g | 265g | 285g |
ベアリング数 | 6 | 5 | 5 |
価格 | 30,300円 | 22,500円 | 14,500円 |
21ナスキーとは8000円の価格差がありますが、搭載技術に歴然の差があります。自重も20g(約7%)軽くなっています。これだけスペックアップしているなら8000円の差は当然のような気がします。むしろ安い感じもします。
23ストラディックとも8000円の価格差がありますが、搭載技術を比較するとそこまで差がない・・・?差があるのは、
- ボディの素材がアルミニウムか樹脂(CI4+)か?
- 「デュラクロス」が搭載されているか?
- ベアリング数
の3点ですね。正直、価格差の割には差があまりありませんね(笑)
ストラディックとアルテグラの大きな違いは「剛性」の強さのようです。アルミボディのストラディックの方が剛性は高くなります。また、デュラクロス搭載とベアリング数が多いストラディックの方が消耗パーツの耐摩耗性が高くなっています。
23ストラディックはアルテグラをさらに強く、長持ちするように設計されたリールと捉えることができます。
【総評】価格を超えたスペックにさらに磨きがかかった印象
現行モデルでも値段の割にスペックが高くてお得感があったアルテグラでしたが、今回のモデルチェンジでさらに洗練されましたね。
上位のストラディックと比較しても、大きく違うのは「剛性」のみ。ライトショアジギングくらいまでの剛性をそこまで求めなくてもいい使い方なら、25アルテグラでも十分かもしれませんね。
〈25アルテグラの特徴まとめ〉
・コアソリッドシリーズの一員で、耐久性・巻き性能重視の方向性は変わらない。
・シマノの先端技術がもりもり具合がさらにレベルアップ!
・「インフィニティドライブ」、「インフィニティクロス」の搭載でギア回りを強化。上位モデルと変わらない巻き上げ能力。
・「アンチツイストフィン」搭載でトラブルレスに。
・自重も5〜10g軽量化。
・ストラディックと比較しても「剛性」以外は遜色ないレベル。
▼万能に使える3000番。

「25アルテグラ」はこんな人におすすめ!
ここまでの内容をまとめると、25アルテグラは次のような人におすすめです。
〈25アルテグラをおすすめできる人〉
- 実売価格15000円〜25000円のちょっと良いリールを探している人。
- 21アルテグラが好きで、さらに巻きが滑らかになったアルテグラを欲しいと思う人。
- ライトゲーム、エギング、ライトショアジギングなど本格的な「剛性」が必要ない使い方をする人。
- 黒×金カラーのリールが欲しい人。
▼ライトショアジギング・サーフゲームなら筆者使用モデル4000XGがおすすめ!

参考動画
2025横浜フィッシングショーにてお披露目。その様子がライブ配信されています。
シマノのリール設計思想も説明されており、とても参考になります。
神コスパリール「25アルテグラ」で快適に釣りをしよう!
以上、シマノ「25アルテグラ」のインプレでした。
実売15000円台でこのスペック・機能性はかなりお得かなと思います。コアプロテクトも付いていて、波飛沫がかかるような状況でも安心して使えますしね。
少し良いリールを買って長く使いたいと思っている方は検討する価値のあるリールですよ!
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